京都住まいのQ&A

 

 

 

住宅業界の常識って何ですか?

今日は、住宅業界の常識に踊らされないための注意点をお話します。
まず、住宅を建てるときに参考に読む住宅雑誌や広告です。
住宅雑誌にはきれいな写真が並んでます。
明るくて広々としたリビングのソファーに家族が笑顔で並び、
素敵なダイニングキッチンで美味しそうなお料理を楽しそうに食べている様子を見たことがありませんか?
こんな素晴らしい写真を見ると、こんな家に住んでみたいものだと私でも思ってしまいます。
もちろん、掲載された施主への心遣いから値段は書かれていません。
どの紹介例ももっともらしいことが書かれていて、悪いことが全くと言っていいほど載っていません。
それが消費者の購入意欲をかきたてます。

しかしながら、住宅雑誌が提案するとおりに家を建てると、お金をドブに捨てることになるかもしれません。
理想どおりの住まいを手に入れることも難しいかもしれません。
これは、仕方がない話でもあるのですが、住宅雑誌を出している出版会社は住宅業者ではありません。
このような雑誌には、大手住宅メーカーなどが広告を出してます。
その住宅メーカーのイメージが悪くならないように、マイナスイメージにつながりやすいことや都合が良くないことは載せません。

つまり本当のことは書けないのです。
そして、住宅づくりに必要な知識を取り入れるための「住まいづくりガイド」や「住まいづくりの豆知識」などの記事も住宅雑誌に載っています。
住宅雑誌や本はどこか歯切れが悪いのです。
きれいごとだけが並べられて、都合の悪い事がなに一つ載っていません。
なぜでしょう?
企業のマイナスイメージにつながったり、消費者の不買に影響しそうな情報は載せません。
本来消費者が本当に知りたい「どの業者のどこが悪い」という特集でも組むと、住宅メーカーからクレームがきてしまうでしょう。
雑誌の情報をうのみにしないようにしてください。

続いて住宅雑誌でも取り上げられることが増えてきたローコスト住宅についてです。
住宅はただ安いだけではダメです。
「生涯、安全で快適に暮らせて、さらにローン返済を心配しなくて良い低価格住宅」でないといけません。
安かろう悪かろうの家では、せっかくマイホームを手にしても我慢して妥協しなくてはいけません。
ローコスト住宅を選ぶときに重要なことは、どのように安くしているかを調べて比較することです。
まず、「どんぶり勘定」の分析です。
一項目ごとに「一式いくら」という価格設定を確認して、業界の非常識「どんぶり勘定」を否定しましょう。

例えば、押入れを造るとします。
大工さんが作業をスタートして、ストップウォッチで計測し、作業完了でストップします。
これが仮に4時間30分だったとします。
1日8時間を100とすれば、0.5625日です。
使ったのは材木とベニヤ板で6,240円になります。
つまり、押入れが一つ増えた場合は、その作業代と材料代が追加になるだけです。
間取りが変わっても、合理的な見積りができるわけです。
これは、誰がしても同じです。

さらに詳しく調べてみましょう。
まずは、大工さんに4時間30分かけて造ってもらうのが合理的かということです。
例えば、洋室の押入れの床がベニヤ板だとします。
部屋はフローリング、しかし押入れはベニヤという場合です。
もし、押入れの床の素材をベニヤからフローリングに変えれば作業代は減るでしょう。
この減った作業代と、ベニヤとフローリングの差額を差引し、総合的に判断するわけです。
もちろん、品質と耐久性に問題がないのが前提です。
これはほんの一例で、標準的な家では、その検討項目数は一万以上にも及びます。
でも、そのひとつひとつを確認していくと大きなコストダウンにつながるのです。

次に業界の非常識「自由設計」を使って、合理的な設計を取り入れましょう。
先ほどの「どんぶり勘定」を否定することで、ひとつひとつの工事を検討するとコストダウンできることがお分かりになったと思います。
「では、どんな家でも安い坪単価で建てられるのか?」という疑問も湧くかもしれません。
残念ながらそう上手くはいきません。
家を真上から見てみましょう。
同じ床面積でも、真四角の家と長方形の家では、柱の数が違います。
プランが複雑になればなるほど、材料費も手間も増えてきます。
そのため、同じ敷地面積になってもシンプルな真四角の正方形の家が構造的に一番安く造れるのです。

続いて表示の坪単価でどこまでできるかを知っておく必要があります。
ローコスト住宅の場合、広告通りの値段で家を建てることはできません。
なぜかといえば、40坪で四角の総二階の家を標準タイプとしているからです。
もちろん、水回り設備や必要最低限の照明器具などは含まれた金額で提示されていますが、家の形の希望や住宅にあった地形が一致するとは限りません。
普及している材木はメートル単位で売られてます。
昔の尺貫法で建てると無駄が出るので、メートル単位で家を設計します。
同じ本数の材料でも、切らないので部屋も広く出来ます。
このようにして価格を下げているので、間取りを複雑にしたり、オプションをつけると価格に反映されて高くなるのです。
そうすると、表向きは安くても規格から外れれば外れるほど建築費用が高くなり、なんだか騙された気持ちになるかも知れません。
しかし、これは、やむをえません。
なぜなら、表示価格が安いのは、品質を維持しながら低価格を追い求めた結果だからです。
むしろ、合理的な計算で「どんぶり勘定」とは呼べません。

正直にオプションなどをつけた値段をチラシにのせれば、消費者が興味を持ってくれなくて仕方なく安さを売りに出さなくてはいけないこともあるのです。
ですから、チラシの値段だけで判断しないでください。
ローコスト住宅で気をつけることは、規格品に、皆さんの要望を入れた後の金額を知ることです。
表示価格だけでは購入できるケースは少ないので、
当初の価格設定よりも高くなることを前提にどの部分に費用がいくら使われていくかをしっかり確認しましょう。
いつもどんぶり勘定な方でも、家づくりだけは家計簿をつけるようなこまめさも持ってください。

今回は住宅雑誌とローコスト住宅についてでした。
住宅業界の常識は消費者にとって非常識になることもあります。
この配信では建築業界の非常識な部分や業者選びの方法を取り上げながら、自己防衛策を紹介します。
この「自己防衛策」を身につけることで多くのメリットもあります。
以下はそのメリットの一部です。

1 お金をかけずに出来る。
2 良い業者と悪い業者が区別できる。
3 営業マンに真剣に対応してもらえる。
4 業者に言いくるめられない。
5 欠陥住宅を未然に防げる。
6 業者(良い業者)に感謝されてイキイキと仕事をしてもらえる。
7 余分な工事を薦められなくなる。
8 アフターフォローの心配がいらない。
9 増改築やリフォームにも応用できる。

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