京都住まいのQ&A

 

 

 

住宅展示場には行った方がいいですか?

今回は住宅展示場、分譲住宅、最新工法、広告宣伝の落とし穴をお伝えしようと思います。
まず、住宅展示場の落とし穴についてです。
家を建てようと思った時に住宅展示場へ向かわれる方がたくさんいます。
みなさんは、もう展示場に行かれましたか?
展示場で失敗しないためにはどうすれば良いかを特別にお伝えします。
まず、展示場にはどんな問題があるか考えてみましょう。

● 広すぎて現実離れしてる。
● 豪華な仕様になってる。
● 家具や調度品で飾られてる。
● 本体価格に含まれない照明器具やカーテンで飾られてる。
● 良いことしか説明してくれない。
● 営業色が強い。

予備知識を持たずに総合住宅展示場のモデルハウスに行くと、ほとんどの人が魔法にかけられたように良い気分になります。
まず、豪華な外観で夢心地にさせられ、立派な玄関ドアを開けると、旅館のような広い玄関でお出迎えされます。
もちろん、これは来客者が驚くような仕様で特別につくっているからです。
そして、進んで入っていくと最高級のシステムキッチン、広いジェットバス、
高性能で大きなサッシに高級感漂う防火カーテン...とオプションのオンパレードです。
モデルハウスはまさに夢の国。
建物本体以外が豪勢で何が標準なのか分からなくなってしまいそうです。
無垢で作られた下駄箱、オシャレな家具、大きなソファーやベッド、
ヨーロッパの美しいアンティーク食器、映画に出てくるような調度品の数々。
見ているうちに心は躍り、こんな素敵な家に住んでみたいとワクワク胸をときめかせることでしょう。
しかし、実際は建物の引き渡し後に家具や雑貨は自分で買いそろえないといけません。
シャンデリアなど高級ブランドの照明器具なんかもあったりします。
これも建築費には含まれてないので、オプションの料金が別途かかります。

そして、何より一番現実離れしているのがその広さでしょう。
70坪、80坪はあたりまえで、中には100坪以上の建物もあったりします。
さらに坪単価は現実的に建てられる家は60万円~70万円なのに、展示場の家は、坪100万円以上はかかっています。
しかし、ご安心ください。
実はこういった展示場の魔法にかからない方法があります。
それは、その展示場と同じ条件で家を建てて家具をそろえたらいくらかかりますか?と聞くことです。
その答えを聞けば、魔法は解けて現実的な視点にもどれます。

それでは、どの業者にお願いしたら良いの?と疑問に思うはずです。
有名なハウスメーカーは大企業だから変なことはしないはずだけど、
割高でセミオーダーが多く選択肢が少ないし、変更するとすぐに見積もりが高くなる。
工務店は比較的安く済みそうだけど工事の手抜きや倒産が心配。
センスがなく古臭そうな感じもするし、技術の差が大きくて良い工務店を探すのが大変。
設計事務所はオシャレな感じ信頼できそうだけど、料金が高くて予算のない人を相手にしないだろう。
一般の人が持ってそうなイメージを挙げてみましたがが、この既成概念を是非打ち壊してください。

ハウスメーカーは大企業だから安心と思っていませんか?
これは、建築業界以外にも共通する話で、一流大手食品メーカーの食中毒事件、大企業の製品のリコール事件などがあるように、
大企業であっても適当な下請け業者に工事を任せてしまうと欠陥住宅が建つことだって考えられます。
ハウスメーカーだからと信じ込まずに家づくりに対する姿勢を聞いてください。
工務店が安いのは広告宣伝費や営業費などを掛けないからだと思われていますが、マニュアル化されていない部分が多く、
ロスが出やすいため、割高になってしまうこともあります。
設計事務所はお金持ちの人しか相手にしてくれないイメージはありませんか?
実際は予算に応じて丁寧に設計してくれることもあります。
ただ、デザイン性を重視する事務所もあれば、性能を重視する事務所もあるので、注意が必要ではあります。
業務形態や金額のイメージで決めつけてはもったいないので、じっくり調べてください。
続いて分譲住宅の落とし穴についてお話します。

分譲住宅業者が提供する建物には特徴があります。

1 ベランダ。(立派に見えるが、雨漏りの危険がいっぱい。)
2 出窓。(豪華に見えるが、埃がたまりやすく手入れが大変。)
3 対面式キッチン。(部屋が狭くなり、風通しも悪い。)

これを分譲住宅への誘客、ホップ、ステップ、ジャンプ!と呼んでいます。
まず広いベランダに案内して感激させる。
次に出窓を見せて夢を膨らませる。
最後に憧れの対面式キッチンでとどめをさす。
決して外見だけで判断しないでください。
住宅業界全般にも言えることですが、悪いところは聞かないと教えてくれません。

せっかくなので合わせて基礎の話をします。
基礎は家づくりの土台となる最も大事な部分です。
最近の住宅メーカーは、ほとんどべた基礎を採用しています。
しかし、べた基礎の性質は軟弱な地盤には合いません。
特に埋め立てなどで新しく造成された土地は、気をつけてください。
水田、沼地、谷を埋め立てた土地は、地盤沈下が起こりやすいので、大手メーカーが造成していても大丈夫とは言えません。
素人では判断できません。
信頼できるプロの力を借りましょう。
また、格安の土地は、理由があって安いことが多いです。
土地選びはより慎重になるべきです。

続いて最新工法にも落とし穴があります。
高気密高断熱が注目されてますが、問題点も見受けられます。
人間は酸素を吸って二酸化炭素を吐き出して呼吸しています。
大人で1時間あたり17リットルもの二酸化炭素を排出しています。
気密性の高い部屋では、二酸化炭素濃度は時間と共に高まります。
酸素濃度が薄くなってしまうため、住宅には換気システムが必要になります。
気候の良い春や秋は、高気密も高断熱も必要ありませんが、
夏や冬は機械で空調を調節するため、締め切ったことが増えます。
すると二酸化炭素濃度が上がるといった不具合が起きます。
このように、高気密高断熱の家は、必ずしも良いところばかりとは限らないのです。

高気密高断熱住宅は熱効率が良いので、省エネルギーで経済的では?という提起もあります。
確かにそうかもしれません。
しかし、問題は室内空気の交換方法です。
石油ファンヒーターなどは排ガスが出て空気が汚れます。
どうしても換気が必要です。
部屋をせっかく暖めても窓を開けたら温かい空気は逃げてしまいます。
では、エアコンや床暖房ではどうでしょうか。
空気汚染は格段に減りますが、建設費や維持費が余分にかかります。
ですから決して経済的とはいえません。
人がいれば呼吸するので二酸化炭素の濃度は自然と上がります。
空気の汚染という問題を機械で解決しようとしても、次々問題が起こるのです。
このような問題の解決につながるのが自然素材でできた住宅です。
素材にも是非こだわってみてください。

次に広告宣伝にも落とし穴があります。
住宅雑誌は広告で成り立っています。
住宅雑誌でスポンサーやクライアントの意向は絶対とされています。
もちろん広告主の不利になるようなことは、まず載ることはありません。
逆に消費者にとって不利になっても、広告主にとって都合の良いことはそのまま載ることがあります。
ある雑誌社の話ですが、職人の特集を組もうとしたが、広告主のハウスメーカーからクレームがつきました。
なぜなら、ハウスメーカーにとって職人意識と言うものは、邪魔にしかならないものだからです。
下手に職人魂を発揮されるとコストがかかり、工期は延びる、監督しにくいなど全くいい事がありません。
私は京魂を持っているのでこの話を聞いて、とても悲しい気持ちになりました。
こうした記事こそ、必要とされるべきだからです。
例えば無垢材を使いたい、漆喰壁にしたい、銅版を葺きたいといった要望はハウスメーカーにとって耳が痛いものです。
住宅雑誌は、全て鵜呑みにせず、情報を吟味しながら読み進めましょう。

広告を出すことにも理由があります。
それは広告を出さないと売れないからです。
提供する商品が悪いところほど、これがなぜか広告が実に巧妙で上手です。
というのも、商品力や技術力では売れないので売り方を工夫しているからです。
どういう点を消費者に訴えればいいか。
何を強調すればいいか。
どういう言葉に反応するか。を知り尽くしています。
外断熱、高気密、高耐久、対面キッチン、出窓、ベランダなどといった消費者受けの良さそうな言葉を並べるのです。
住宅メーカーの営業マンの中にはそれを良い物だと信じきっている者もいたりします。
逆に腕に自信のある工務店は、下手に宣伝をしないこともあります。
広告に出さなくても紹介や口コミだけで仕事が十分回ってくるからです。
広告を出している住宅メーカーを選ぶ場合は、注意深くなりましょう。
チラシや新聞広告で気を付けることは、大切なことほど小さく表示されています。
業者にとって都合の悪いことも小さく書かれています。
ですから、大きな文字よりも小さな文字に注意して読んでください。
特に不動産広告は注意しなければなりません。
不動産会社がどうしても売りたいから掲載していることがほとんどです。
例えば建物を建てられない土地や、建て替えができない中古住宅など、危険がたくさんあります。
長くなってしまいましたが、参考にしてみてください。

サンプル

快適住まいのプロデューサー 落合隆治の「京都住まいの教習所」  【運営】株式会社D’far
〒606-0957 京都市左京区松ヶ崎小脇町1-5
TEL : 0120-58-4601 / FAX : 075-702-7572

プライバシーポリシーサイトマップ|Copyright c 2017 株式会社ディー・ファー. All rights reserved.