京都住まいのQ&A

 

 

 

家づくりや業者選びに失敗してしまう落とし穴はありますか?

今日は、なぜ私が落とし穴に気づいたかについて話します。
私はもともと住宅業界の者ではありません。
バブルが崩壊した平成4年に脱サラをして一般建築の設計事務所を営む道を選びました。
そして平成8年にわが家をあるハウスメーカーで建てました。
家づくりは3回目で、前回までの失敗や改善点をもとに「次こそは満足のいく家を・・・」と、綿密に計画を練りました。
それまでの失敗は、ずばり安易に工務店を決めてしまったことです。
そこで、今回は事前に30社以上を下調べし、その中で20社以上に見積してもらい、各業者からの説明を受けました。

しかし、その過程の中で何かがおかしいと感じ始めました。
そのおかしい点を大きくわけると次の3つです。

1.値段の根拠がわからない。
20社以上見積もりをしてもらう中で、似たような間取りで仕様部材も同じものにしても業者によって見積金額がちがいました。
不思議になって「この工事はなぜこの値段なんですか?」と聞くと、誰も明確に答えることはできませんでした。
私も商売で工務店を営んでいる以上、見積もり金額が原価でない事ぐらいはわかります。
A社で「○○万」、B社では「そこから5%引きますよ」と言われました。
それでも利益が出ると言うことは「結局いくらが適正な価格だろう?」と気になります。
買い替える予定がある消耗品や高価でない商品であれば失敗してもまだ諦めがつくけど、家はこれから一生住むことを前提にしているから後悔したくありません。
さらに、C社とD社では基礎工事の見積もりがそれぞれ125万円、85万円と金額に差があったのに、合計の見積金額は同じぐらいになりました。
住宅業界に身をおきながら、いざ消費者側の立場になると混乱するばかりでした。
どの業界でも言えることかもしれませんが、住宅業界は特にブラックボックスが大きく、非常に閉鎖的な業界だと感じます。
住宅業界の人に値段の根拠を尋ねると、
「値段の根拠なんてつけられない。一つの工事に複数の下請け業者とたくさんの人が間に入ってるか誰も判らない。」と言われてしまいます。
住宅業では下請けのさらに下請けの孫請けが存在するようなこともあるので、値段の根拠を明確に説明できる業者はそう多くないでしょう。

2.どこの業者がいいのかわからない。
一番困るのが業者選びでしょう。
展示場回りをすると、次から次へと業者がやってきます。
どこの営業マンもなんとか人間関係を作ろうと必死で私も参りました。
みんな熱心に営業トークをするので、途中からはもう誰が誰だか全くわからなくなります。
中には私が知りたいことに答えられない営業マンもいましたが、その状況でもやはり信頼できる業者とめぐり合いたくて一人ひとりと話しました。
当たり前ですが、どこへいっても「ウチが一番」と施工例を紹介します。
しかし、施工例よりも知りたいことは、その会社が良い家を建ててくれるか?アフターケアもしっかり行ってくれるか?という事です。
今年は大阪で大地震がありました。
西日本を中心とした大豪雨もあり、災害にも強い頑丈な家を建ててくれることは大切です。
想像をはるかに超えた被害が出てしまう災害時には家の修繕工事も考えなければなりません。
そんなときに力になってくれる業者を選びたいはずです。

3.どこかで手抜きをしてるかもしれない!?
1の値段の根拠と2の業者選びとも深くかかわるお話で、価格だけにこだわると欠陥住宅をつかまされるかもしれないおそれがあります。
住宅の建設費を安くしたらその分どこかで費用を削らなければなりません。
TVの「欠陥住宅特集」で
「お施主さんが安くしろっていうから、手を抜くんですよ」と建築業者が言っているのを聞いたことがあります。
建築業者全てがそのような悪質な企業ばかりではありませんが、一部にそんなことをする業者がいると、何をどう選べば良いのか本当に分からなくなってしまいます。
規格外の工事やオプションを依頼すると驚くほど高くついてしまいそうで、どこかで妥協しないといけない気がしてきます。

私は冒頭で家づくりを3回したお話をしましたが、某ハウスメーカーにマイホームをお願いしました。
当時はそれなりには満足していましたが、マイホームに希望を全部取り入れられず諦めた事も多かったので後悔しました。
また、住宅業界に身をおいていると、家づくりでの失敗談を耳にすることもあります。
住宅への不満は引き渡し後に住み始めてから気づくことがほとんどなので、取返しがつきません。
これから家づくりをしようとなさっているみなさんに先程お話したような悔しい思いをさせたくありません。
普通の人なら、家づくりは一生に一度のことでやり直しはできません。
私は「住宅業界で新たなサービスはできないものだろうか?」と自問自答を繰り返しました。
このような経緯から、私は住宅業界に深く関わるようになりました。
今痛感していることは、建築業はサービス業でなければならないということです。
建築業者はお客様の家を「作らせてもらっている」、あるいは「作ってあげている」どちらの姿勢で取り組むべきであるかということです。
主役はあくまでこれから家に住む施主であって、工事を行ったり、仲介を行う業者ではないはずです。
「プロとして消費者の意見を聞いて、プロなりの提案を行い、当たり前に良いものを作り提供する。」
それが本来建築業界に求められる資質であると思います。
住宅業界全体が良くないわけではなく、良い業者は必ずいます!
今の私にできることは、皆さんに良い業者選びの方法をお教えすることです。

住宅業界のことを知りたくて勉強する方も増えてきました。
とても素晴らしいこです!
たくさん勉強して住宅を見る目を養うことで、住宅業界も良い方向に変わっていくでしょう。
この配信では誰も教えてくれない住宅業界のお話や皆さんがマイホームづくりに必要な知識を惜しまず提供します。

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