京都住まいのQ&A

 

 

 

住宅業界の人と話すときに気を付けておく事はありますか?

今回は、非常識な住宅業界についての話です。
憧れのマイホームを建てるとき、不動産会社の営業マンとの話から始まります。
戦後ハウスメーカーが誕生し、営業マンが登場しました。
地元の工務店にも営業マンがいます。
ところで、営業マンの仕事とはなんでしょう。
少し悪い表現ですが、1件でも多くの契約をとることが仕事です。
どのメーカーも営業マンに厳しいノルマを与えているので、過酷な業界というのが正直なところです。
契約数によってお給料を決める歩合制で勤務している営業マンには死活問題でもあります。
「家は一生ものですからじっくり取り組みましょう」と口で言いながら、営業マンは早く契約を決めたいのが本心です。
そのため、営業マンはあらゆる手を使って契約してもらおうとして顧客に隙を与えない人もいます。
即決してもらう意気込みでいないと、施主が住まいづくりを真剣に考えるうちに知識をつけたり、
色々と注文するようになって予算が上がり、ライバル会社に流れたり、契約を渋られてしまうからです。
住宅業界の中では早く契約を結び、下請け業者に任せてスピーディーに引き渡し、契約を多く取る営業マンが優秀とされています。
同業者でありながらお恥ずかしい話ですが、「今月は決算月なのでなんとかお願いします」なんてことを平気で言う営業マンだっています。
本来であれば、施主のことを第一に考えるのが当然ですが、自分の保身や会社のことしか考えていないことが多いです。
誤解を恐れず言うなら、儲けることだけを考える営業マンがいる住宅会社には頼まないほうが良いでしょう。
くれぐれも売り上げ重視の営業マンには気をつけてください。

続いて業界の実態を交えながらお話します。
新築だけど住んでみると欠陥住宅だったという恐ろしいケースがあります。
どの業界でも同じですが、本物や良質なものを見分けるのは難しいことです。
例えば、お米で有名な新潟県の魚沼産コシヒカリはスーパーやお米屋さんなど食料品店に行くと必ずと言ってもいいほど並んでいます。
ところが、実際に生産できる量はごくわずかで、流通している新潟魚沼産コシヒカリには偽物が紛れています。
食品表示違反、産地偽装問題のニュースがマスコミを賑わせることはたびたびあります。

建築業界でも実は同様のことが起きています。
新築で家を建てる場合、使われる建材や設備品はすべて新品だと思うはずです。
ところが、他の現場で残ったものや設備品の不良在庫があったら、施主に見えないのを良いことに使ってしまうかもしれません。
材料費を節減できるからといった理由で許されることではありません。
そして、手抜き工事も横行しています。
手抜きが最も多いのは基礎工事と言われています。
基礎のコンクリートを打つ時、水を多く入れると工事がしやすく、仕上がりも綺麗に見えます。
ところが、水分を含み過ぎると強度はどうしても弱くなってしまいます。
日本は地震大国ですし、京都もいつ大きな揺れが起きるかはわかりません。
耐震強度はしっかり力を入れていただきたい部分です。
大地震が起きて建物が倒壊してしまうと命にかかわる問題になります。
信頼できる業者にお願いしたり、監理を入れることが大切です。

また、建築素材についてもみなさんに知っておいていただきたいことがあります。
気候は、住まいの構造と住まいの仕方に影響を与えます。
日本には四季があり、夏は高温多湿、冬は低温低湿の気候です。
この気候に適した家は、昔ながらの木造の住宅です。
木、土、紙など自然素材で作られ、自然の気候を家の中に取り入れてました。
ところが、住まいの構造と住まいの仕方は大きく変化し、「開かれた家(夏型)」から「閉じらた家(冬型)」になりつつあります。
規格型住宅が増え、合板やビニールクロス等などの新建材を多く使うようになったのです。
これらの素材は呼吸しない素材なので、家自身が呼吸できません。
閉じこもった空間になると、家の中は湿気とホコリと化学物質が充満しやすくなり、アレルギーやシックハウス症候群を引きおこすおそれがあります。
汚染された空気が家の中を漂っていると聞くと、ゾッとしてしまうものです。
住まいが原因で病気になることなく健康に過すために、自然素材を使った家を是非建ててください。

こうした建材や設備品の不備、手抜き工事、素材の特徴について知ろうと思っても、
都合の悪い点は、聞かないと教えてもらえないので、やはり信頼できる業者に頼むのが大事です。
見落としがちになる部分ですが、実際に建築工事を行うのは下請け業者であり、営業マンではありません。
宅地建物取引主任者やFPなどの資格を積極的に取得している営業マンであれば話は別ですが、
家についての知識が乏しい営業マンが担当していたり、全くの素人が販売しているケースなども残念ながらあります。
その場の雰囲気や押しに負けて契約書に印鑑を押し、後で後悔したり、中には欠陥住宅をつかまされたりする方も多くいらっしゃいます。
ですから、設計や現場について詳しくない営業マンや現場の実情を知っていても触れたがらない営業マンに当たったときは避けたほうが無難でしょう。
施主を大切にしているか、それとも会社を大事にしているかを見極めることが大切です。

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